日本に西洋医学が普及したのは明治時代に入ってからです。
それまでは、日本独自の東洋医学が長年のあいだ確立されていました。
治療方針や医療体制など、西洋医学に対して疑念を抱く方は少なくない世の中になりつつあります。
それでは、
日本に合うのは西洋か東洋、どちらの医学なのでしょうか。
この記事では、
✅異なる2つの医学の活かし方
✅病院の外でできる医療がある
について分かりやすくお伝えしていきます。
西洋医学か東洋医学、どっち?
とらえ方が正反対の医学
西洋医学と東洋医学を1枚のイメージで表してみました。
西洋医学は、細胞の一つ一つまでミクロの世界を突き詰めて病気をとらえる世界観。
東洋医学は、身体全体というマクロな世界を俯瞰して病気をとらえる世界観。
とらえ方が正反対なんですね。
それぞれの主な長所と短所も見比べてみましょう。
【西洋医学】
■長所
・精密な検査
・救命救急
・投薬による即効性
・専門性
・外科手術
■短所
・対症療法になりがち
・長期投薬のリスク
・体質に左右される
・受診科の連携が薄い
【東洋医学】
■長所
・身体全体を診れる
・慢性病への対応力
・原因の明確性
・漢方薬の安全性
・長い歴史
■短所
・救命救急できない
・検査体制がない
・手術体制がない
・医師の技術が必要
2つの医学をひと言でいい表すと、
西洋医学…局所的(細部)
東洋医学…包括的(全体)
ととらえることが出来ます。
つまり、
活用するシーンがまったく異なるのです。
なんと、
2つの医学を比較すること自体があまり意味のないことでした。
それでは、今度は別の観点でみてみましょう。
病院内か、病院外か
現代で医師になるためには国家資格に合格する必要があります。
しかし、
江戸時代には医師国家資格がなく、誰でも医師になることが可能でした。
そのため、
医師のレベルはさまざまで、大工などと同じ家業の扱いであったといわれています。
このことから、
東洋医学は病院での医療というよりは、民間医療という側面が強かったのではと推察します。
病院の外か中かという違いですね。
ここから考えられる病気の治し方は、適宜病院で治療を受けながら家庭でも養生を行うことです。
どれだけ長い時間をかけて病院に行ったとしても、診療時間はものの数分と短いケースがほとんどです。
それ以外の時間は薬の効果はあるものの、体調管理はその人自身にゆだねられます。
であれば、
家庭の医学として東洋医学を取り入れることは、病気を治癒させる助けになるのではないでしょうか。
実際に、
西洋医学が普及してからも‟おばあちゃんの知恵”として東洋医学は家庭で受け継がれています、著書『家庭でできる自然療法』や『ビワの葉自然療法』で有名な東城百合子さんは、東洋医学に基づいた自然療法を研究されてきました。
漢方薬にも使用されている‟生薬”は医薬品の成分として使われるように自然界には私たち人間が生きるための素材がすでにそろっています。
病気を治すためには、病院へ通うことが絶対的にすべてとは限らないのです。
では、
病院に行く前や行った後に私たちに出来ることは果たしてあるのでしょうか。
自然に根差した養生法
東洋医学として受け継がれてきた『おばあちゃんの知恵』は単純そうに見えて奥が深いです。
知恵というよりは、自然を体験してきた‟智慧”が基になっているからです。
東洋医学には先人たちが身体を使って試行錯誤してきた自然の叡智がつまっています。
アレが体に良い、コレが体に毒だ、などというのは、実は科学が登場する前から自然と行われていたのです。
そんな、
日本で長きにわたり培われてきた東洋医学を活用する第一歩は、『自身の体質傾向を知ること』です。
22項目の要素から、該当するものを選ぶだけであなたの体質を知ることが出来ます。
サポートサイトでは、
感覚的に分かりやすいイメージで体質を8つに分類しています。
例えば、
‟ひえひえ体質”の方だと体を温めるための熱源不足で過度な冷えの状態となります。
体の状態を特定できれば、その状態に合わせた食事や日々の過ごし方がわかるので体調のコントロールも可能です。
体の健康のためにアレもコレも摂らなければならないということがなく、生活がとてもシンプルになります。
身体に良いことを『愉しく、シンプルに』という、私が普段から行っている自然に根差した養生法です。
食事制限は悪いことばかりではない
いかがでしたでしょうか。
近年は気候変動の影響か異常気象などが多く、
「体調が安定しにくいです」という声をよくうかがいます。
秋になると鈴虫が鳴いたり、茜色の夕日が綺麗だったり自然をたのしむには絶好のシーズンですね!
せっかくお出かけするなら体調を万全にして、これからの季節をたのしんで欲しいと思います^^
以上、
西洋医学と東洋医学は比較するものではなく、それぞれに適切な活用法があるという内容をお伝えしました。
それぞれの良さを取り入れながら、賢く健康を保っていきましょう。
作成日 2024年11月4日